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【映像の世紀】独ソ戦の悲劇のウクライナ!二度の焦土と800万人の犠牲

2025年7月28日放送の「映像の世紀」で、特別編「ヨーロッパ2077日の地獄 第2部 独ソ戦 悲劇のウクライナ」について紹介されました!

今回は第二次世界大戦で最も多くの犠牲を出したウクライナに焦点を当て、ヒトラーとスターリンの衝突の中で翻弄された人々の姿を高精細カラー映像でたどります。

目次

ヨーロッパ2077日の地獄 第2部 独ソ戦 悲劇のウクライナ

この放送では、第二次世界大戦の中でも特に過酷であった独ソ戦におけるウクライナの悲劇を深く掘り下げます。

わずか2年の間に二度も焦土と化したウクライナの地で、何が起きていたのかを詳細に見ていきましょう。

ウクライナが体験した二度の焦土

独ソ戦が始まった1941年、ドイツ軍はわずか3ヶ月でウクライナの首都キーウを占領しました。

これに対しソ連軍は、ドイツ軍の進攻を遅らせる目的で、自国のインフラである橋や施設、さらには農地や工場までも破壊する「焦土作戦」を実行します。

これが一度目の焦土です。

そして1943年、戦況が転換しソ連が反撃を開始してキーウを奪還する際には、今度は退却するドイツ軍が街を徹底的に焼き払いました。

これが二度目の焦土となります。

この2年間、ウクライナは敵からの攻撃だけでなく、自国軍による破壊にも見舞われ、進軍と退却を繰り返す両軍の消耗戦の舞台となりました。

その結果、都市も村も、そこに暮らす人々もすべてが犠牲となっていったのです。

独裁者の戦いがもたらした被害

ウクライナが独ソ戦で受けた被害は甚大です。

犠牲者は800万人以上にのぼり、これは当時のウクライナの人口の20%に相当する数字です。

この中には、兵士だけでなく、爆撃や食糧難、病気で亡くなった多くの市民、子ども、高齢者が含まれています。

物的被害も凄まじく、28,000以上の村700以上の都市が破壊され、首都キーウの中心部に至っては実に85%が焼失しました。

さらに、約1,900万人が家や土地を失い、生活の基盤を完全に奪われます。

国家の経済的損失も計り知れず、産業・農業・交通網の約40%が崩壊しました。

加えて、強制労働と大量虐殺という非人道的な行為が横行します。

ウクライナから250万人以上が「オストアルバイター(Ostarbeiter)」としてドイツへ強制連行され、そのうち数十万人が帰らぬ人となりました。

また、キーウ郊外のバビ・ヤーでは、その多くがユダヤ人である10万人以上の市民が組織的に虐殺されるという悲劇も起きました。

放送内容の注目ポイント

今回の放送の大きな注目点は、高精細にカラー化された当時の映像を通して、戦争を市民の視点から描いていることです。

これにより、戦争の勝ち負けという結果論ではなく、その裏でいかに多くの命や生活が犠牲になったのか、人々の傷や喪失がどれほど深かったのかが、より鮮明に伝わります。

また、映像からは、ウクライナの地政学的な重要性や、ドニエプル川をめぐる攻防、そしてナチス・ドイツとソ連という二つの全体主義国家による破壊戦術の違いなども浮かび上がります。

現代ウクライナから見た歴史の意味とは

この歴史的な悲劇を振り返ることは、過去を知るだけでなく、現代ウクライナで起きている出来事を理解する上で非常に重要な意味を持ちます。

第二次世界大戦でヒトラーとスターリンの間で二度も焦土と化した歴史は、現在の状況と深く重なります。

歴史の連続としての現在

ウクライナでは、バビ・ヤーの虐殺やオストアルバイターの話など、過去の戦争の記憶が家族の物語として語り継がれてきました。

そのため、現在のロシアによる侵攻を目の当たりにし、また歴史が繰り返されている」という感覚が、多くの人々の中に深く根づいています。

過去の記憶は、現在の出来事を解釈するためのレンズとなっているのです。

歴史記憶を守る取り組み

ウクライナは、過去の支配からの精神的な自立を示すため、歴史記憶を守る取り組みを積極的に進めています。

その一環として、ロシアや旧ソ連時代の名前が付けられた通りや建物を改名する「脱植民地化」政策が進行中です。

さらに、これまで5月9日だった「勝利の日」を、他のヨーロッパ諸国と同じ5月8日の「ナチズムに対する勝利の記憶と追悼の日」に改めました。

これは、歴史の捉え方を見直し、自らのアイデンティティを確立しようとする動きの表れです。

現代の戦いと過去の記憶のつながり

情報発信のあり方も、歴史と現在を結びつけています。

SNSでは、独ソ戦時代の写真と、現代の破壊された街並みや避難する子どもの写真を並べて投稿し、「違う時代、同じ苦しみ」というメッセージとして世界に発信されています。

このように映像記録と人々の語りが組み合わさることで、歴史は単なる過去の出来事ではなく、「今を生きる私たちの物語」として共有されます。

過去の映像を見つめ直すことは、現在の出来事を理解し、未来を考えるための重要な手がかりとなるのです。

まとめ

「映像の世紀」で特集された「独ソ戦 悲劇のウクライナ」についてまとめました!

第二次世界大戦中、ヒトラーとスターリンという二人の独裁者の間でウクライナが二度も焦土と化し、800万人以上もの命が失われた悲劇の歴史が、高精細なカラー映像で描かれました。

この歴史の記憶は、現在のウクライナ情勢とも深く結びついており、過去を見つめ直すことが現代を理解する鍵となります。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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