2025年7月30日放送の「クローズアップ現代」で、福山雅治さんの楽曲「クスノキ」と、その背景にある被爆クスノキが紡ぐ平和への物語について紹介されました。
福山雅治「クスノキ」が平和をつなぐ
この楽曲は、一本の木をめぐる物語から生まれ、世代を超えて平和のメッセージを伝えています。
焦土から再生した「被爆クスノキ」の存在
長崎の山王神社にある「被爆クスノキ」は、今もなお希望の象徴としてその場に力強く立ち続けています。
このクスノキは原爆によって幹に深い亀裂が走り、枝葉も一度はすべて失いました。
しかし、焦土の中から見事に生命力を取り戻し、そのたくましい姿は、焼け野原の中で未来へ向かって歩み始めた市民たちにとって大きな励みとなったのです。
福山雅治さんの原点と「クスノキ」の誕生
福山雅治さんの代表曲「クスノキ」は、自身のルーツと被爆クスノキとの運命的な出会いから誕生しました。
被爆二世として長崎で育った福山さんは、高校生の時に初めて山王神社を訪れます。
そこで目にした被爆クスノキの圧倒的な生命力に深く心を揺さぶられ、その経験が後の音楽活動に大きな影響を与えました。
当初、故郷や原爆を直接テーマにした楽曲の制作は困難を極めましたが、視点を「木」に移すことで表現の幅が大きく広がり、多くの人々の心に響く普遍的な平和への祈りの歌として完成したのです。
小学生の合唱で式典に響く「クスノキ」
「クスノキ」という楽曲は、小学生たちの合唱を通じて、平和への切実な願いを未来へとつなぐ重要な役割を担っています。
この合唱は、次代を担う子どもたちが過去の歴史を学び、自分たちの声で平和の尊さを届ける貴重な機会です。
この取り組みを応援するため、たぬき絵作家の堤けんじさんからは「長崎ハタ」というミニチュア旗が贈られました。
旗には、子どもたちがクスノキの木陰で元気に遊ぶ姿や、新しい苗木を植える様子が描かれており、歌に込められたメッセージを世代を超えて引き継いでいこうという動きとして、大きな注目を集めています。
プロジェクトとして広がる「KUSUNOKI」
楽曲「クスノキ」に込められた平和への思いは、具体的な支援活動へと発展しています。
「KUSUNOKI」プロジェクトは、歌のメッセージを具体的な形に変え、支援の輪を広げる社会活動です。
このプロジェクトは、音楽という文化活動と社会貢献活動を見事に結びつけた新しいスタイルとして高く評価されています。
単に平和を願うだけでなく、具体的な行動へとつなげている点が、この取り組みの大きな魅力であり、多くの人々の共感を呼んでいるのです。
まとめ
「クローズアップ現代」で特集された福山雅治さんの楽曲「クスノキ」と、その背景にある被爆クスノキの物語についてまとめました。
一本の被爆クスノキが、福山雅治さんというアーティストを通じて歌になり、その歌が子どもたちの合唱や支援プロジェクトへと広がり、世代や国境を超えて平和のメッセージを伝えているというストーリーは非常に感動的です。
音楽が持つ力の大きさと、歴史を語り継ぐことの重要性を改めて感じさせられます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
