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【ゲームゲノム】MOTHER2!バカリズムと糸井重里が語る魅力とUndertaleへの影響

2025年7月27日放送の「ゲームゲノム」で、スーパーファミコンの名作RPG『MOTHER2 ギーグの逆襲』の魅力について特集されました。

番組では、MCの三浦大知さんと、長年のファンであるバカリズムさん、そして制作者の糸井重里さんを交え、今なお色褪せないその魅力の源泉を深く掘り下げました。

単なる懐かしいゲームとしてではなく、プレイヤーの人生と重なる文化としての側面が語られました。

目次

バカリズムが語る“僕の冒険”と『MOTHER2』の魅力

番組ではまず、『MOTHER2』が持つ独特の世界観やシステムが、いかにしてプレイヤーを引き込むのかが語られました。

制作者である糸井重里さんの言葉と共に、その魅力の本質に迫ります。

糸井重里が生んだ“日常と非日常”の絶妙な融合

『MOTHER2』の最大の魅力は、現実と地続きに感じられる世界で壮大な冒険が繰り広げられる点です。

主人公はどこにでもいそうな少年・ネス。

特別な力を持つわけではなく、野球帽をかぶりバットを手に、ごく普通の町から旅立ちます。

ピザを注文して体力を回復したり、パパに電話してセーブしたりと、プレイヤーの日常とリンクする要素が満載です。

このような身近な設定が、プレイヤーの強い共感を生み出しています。

現実のようで現実でない、不思議でやさしい世界観

本作の世界は、日常をベースにしながらも、不思議でユーモラスな非日常が巧みに織り交ぜられています。

町の名前は「オネット」「ツーソン」など数字にちなんでおり、現実のようでどこか違う絶妙な距離感を演出します。

敵として登場するのも、UFOやヒッピー、しゃべるゾンビといった個性的なキャラクターばかり。

さらには「どせいさん」のような謎めいた存在も登場し、どこか憎めない親しみやすさで、子どもから大人まで楽しめる世界観を構築しています。

言葉の力で伝える“敵”との関係性

コピーライターである糸井重里さんの「言葉」へのこだわりは、ゲームの細部にまで貫かれています。

特に、敵を倒したときのメッセージは秀逸です。

単に「やっつけた」と表示するのではなく、「ゾンビは土にかえった」「くるった標識はおとなしくなった」「ロボットはただのガラクタにもどった」など、敵の正体に応じて表現が細かく変化します。

この工夫により、プレイヤーは無用な罪悪感を抱くことなく、物語に没頭できるよう配慮されています。

操作やマップにも込められた遊び心と発想の転換

『MOTHER2』は一般的な見下ろし型のRPGとは一線を画し、視点を少し斜めに設定しています。

これにより、キャラクターの動きに独特の感覚が生まれ、「慣れるとクセになる」と多くのプレイヤーが語る操作性を実現しました。

さらに、マップには「街」と「フィールド」の明確な区切りがありません。

町も森もダンジョンも、すべてが地続きの広大な世界の一部として設計されています。

このシームレスな世界観が、「どこまでも続く冒険」をプレイヤーに実感させます。

明るさの裏に潜む“少し怖い”瞬間

全体的にポップで明るい雰囲気に包まれている『MOTHER2』ですが、プレイヤーをドキリとさせる「少し怖い」演出も魅力の一つです。

突然BGMが止まり、暗闇に包まれる停電中のデパート。

サイケデリックで不気味な町「ムーンサイド」での奇妙な体験。

こうした明るさとのギャップが物語に緊張感と深みを与え、プレイヤーの心を強く引き込む要因となっています。

糸井重里の“素人視点”が生んだ新しいRPGの形

糸井重里さんは、自身を「ゲーム業界のプロではない」と語ります。

しかし、その“素人ならでは”の視点こそが、従来のRPGの常識を覆す、自由で斬新な発想の源泉となりました。

RPGの“当たり前”を疑う視点

開発は「そもそも戦闘は必要なのか?」という根本的な問いから始まりました。

その結果、「プレイヤーが気持ちよく遊べること」を最優先したユニークなシステムが多数生まれています。

自分より弱い敵は接触するだけで戦闘を回避でき、逆に格上の敵からは逃げやすい仕様になっています。

また、ダメージを受けた際にHPがドラム式にカチカチと減っていく「ドラムロールシステム」は、致命的なダメージを受けてもゼロになる前に回復が間に合う可能性を生み、最後まで諦めない緊張感あふれるバトルを演出します。

小さな町や村人にも“命”を与える設計

『MOTHER2』の世界に深みを与えているのは、そこに住む村人たちの存在です。

単なる「情報をくれるNPC」ではなく、一人ひとりに生活があり、ユニークなセリフが設定されています。

彼らとの何気ない会話が、物語のヒントになったり、プレイヤーをクスリと笑わせたりします。

こうした細やかな設計が、ゲームの世界が本当に「生きている」と感じさせ、プレイヤーの没入感を高めています。

「遊び」を本気で信じた開発チームの力

糸井さんは開発チームに対し、「ぼくらは天才じゃないかもしれないけど、天才的なゲームは作れると語ったといいます。

完璧さを求めるのではなく、プレイヤーにとって「面白いかどうか」を徹底的に追求する姿勢。

そのあたたかい想いが、ゲーム全体に満ちています。

この開発チームの情熱こそが、『MOTHER2』という不朽の名作を生み出した原動力です。

バカリズムが感じた『MOTHER2』との“重なり”

番組では、19歳の頃から約30年にわたり『MOTHER2』を愛し続けるバカリズムさんが、作品との個人的なつながりを熱く語りました。

彼にとって、このゲームは単なる娯楽ではなく、人生の一部となっています。

プレイし続けて30年、変わらぬ思い

バカリズムさんは、『MOTHER2』の舞台となる町の雰囲気や、主人公ネスの家族構成が、自身の故郷や家族と重なって見えたと語ります。

ゲーム内の出来事が、まるで自分の身の回りで起きているかのように感じられたのです。

この「自分の人生とのリンク」こそが、彼を30年近くも惹きつけ続ける大きな理由です。

まだ冒険の途中にいる感覚

冒険はまだ終わっていない」というバカリズムさんの言葉は、このゲームの本質を象徴しています。

クリアして物語が終わっても、ゲーム内のキャラクターたちはその世界で生き続けているように感じられるのです。

そして、プレイヤー自身の人生という冒険も続いていく。

ゲームと現実が並行して進んでいくようなこの感覚こそが、『MOTHER2』が持つ時間を越えた力です。

なぜ今、『MOTHER2』が再び注目されるのか?

発売から30年以上が経過した今もなお、『MOTHER2』は新たなファンを獲得し、語り継がれています。

その理由は、単なる懐かしさだけでは説明できません。

誰もが共感できる“身近な冒険”

派手な演出や超人的な能力が主流の現代のゲームとは対照的に、『MOTHER2』はどこまでも「身近なもの」で世界を描きます。

自宅の電話でセーブし、ATMでお金をおろす。

そんな日常の延長線上にある冒険だからこそ、時代を問わず誰もが感情移入できるのです。

世界中のファンによる再発見と発信

本作の人気は、国境を越えたファンの熱意によって支えられています。

特に北米では、「Starmen.net」などのファンコミュニティが長年にわたり活動を続け、公式な再販を後押ししました。

日本でもSNSを中心に若い世代による再評価が進み、その魅力が新たな形で拡散されています。

インディーゲームへの影響力

『MOTHER2』の精神は、後のゲームクリエイターたちに多大な影響を与えました。

その最も有名な例が、世界的な大ヒットを記録したインディーゲーム『Undertale』です。

作者のToby Foxさんも影響を公言しており、ユーモアと切なさが同居する作風や、敵を必ずしも倒す必要がないシステムなど、多くの点でリスペクトが感じられます。

『MOTHER2』は、ゲーム開発者にとっての「教科書」のような存在なのです。

笑いと切なさが共存するストーリー構成

街の人のユニークなセリフに笑い、奇妙な敵との戦いに夢中になっていると、ふと胸を打つ切ない場面に出会う。

この巧みな感情の揺さぶりが、プレイヤーの心に物語を深く刻みつけます。

子どもの頃にプレイして感じたワクワクやドキドキ、そしてちょっぴりの悲しさが、大人になっても色褪せることなく心に残り続ける。

それが『MOTHER2』の物語が持つ力です。

まとめ

『MOTHER2 ギーグの逆襲』についてまとめました!

このゲームがただのレトロゲームではなく、プレイヤー一人ひとりの人生と結びつく「記憶の中の冒険」であることが、番組を通じて改めて浮き彫りになりました。

糸井重里さんの自由な発想、心に残る言葉の力、そしてバカリズムさんの30年にわたる深い愛情が、作品の魅力を何倍にもして伝えてくれました。

冒険はまだ終わらない。

その言葉通り、『MOTHER2』はこれからも多くの人の心の中で、その物語を紡ぎ続けていくことでしょう。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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