2025年7月24日放送のEテレ【小雪と発酵おばあちゃん】で青森・十和田の幻の発酵食“ごど”の作り方について紹介されました!
教えてくれたのは、山あいの集落で昔ながらの製法を守り続ける、何十年も“ごど”を作り続けてきた名人の“発酵おばあちゃん”です。
俳優の小雪さんが“ごど”作りを体験しながら、その魅力と土地に根付いた食文化の奥深さに迫ります。
目次
“ごど”のレシピ
“ごど”は、納豆菌・麹菌・乳酸菌という3つの菌が共存する、全国的にも非常に珍しい発酵食品です。
その発祥は、稲作に適さなかった十和田の気候と、失敗して酸っぱくなった納豆を無駄にしないという先人の知恵から生まれました。
時間と菌の力だけで、シンプルながらも奥深い味わいを生み出す、まさに“幻のレシピ”です。
“ごど”の材料
- 大豆 : “ごど”の基本となる原料です。
- 米麹 : 発酵を促し、独特の風味を加えます。
- 塩 : 味を調え、保存性を高めます。
“ごど”の作り方
“ごど”作りは、決まったレシピが存在しない、作り手の“手の感覚”が味を左右する伝統製法です。
名人である“発酵おばあちゃん”は、長年の経験から培った目分量、肌感覚、そして発酵の進み具合を匂いで見極めながら、最高の“ごど”を仕込みます。
- 一次発酵:大豆を納豆にする
- ① 大豆を煮て、納豆菌で発酵させ、納豆を作ります。
- ② この地域ではかつて、主食代わりに納豆を食べるほど生活に密着した食材でした。
- 二次発酵:米麹と塩を加える
- ① 完成した納豆に、米麹と塩を加えてよく混ぜ合わせます。
- ② ここから乳酸菌による発酵が始まり、納豆が“ごど”へと変化していきます。混ぜ方のタイミングがおいしさの秘訣です。
- 熟成:菌の力で味を育てる
- ① 混ぜ合わせたものを容器に入れ、熟成させます。発酵の置き場所も味に大きく影響します。
- ② 気温や湿度に応じて布のかけ方を変えるなど、きめ細やかな調整が、おばあちゃんだけの特別な味を生み出すカギです。
- ③ 時間と共に発酵が進み、納豆に塩麹を混ぜたような粘りと、乳酸発酵による独特の酸味を持つペースト状の“ごど”が完成します。
まとめ
“ごど”についてまとめました!
大豆から納豆を作り、さらに米麹と塩を加えて再発酵させるという二段階の発酵プロセスは、非常に手間と時間がかかります。
特に、レシピ本には載っていない、気温や湿度を感じ取りながら調整する「おばあちゃんの知恵」は、一朝一夕には真似できない職人技だと感じました。
完成した“ごど”は、納豆の風味に塩味と麹の甘み、そして乳酸発酵による爽やかな酸味が複雑に絡み合った、今までに味わったことのない深みのある味です。
炊き立てのご飯にかけるだけで最高の贅沢が楽しめます。
この土地ならではの食文化の結晶、ぜひ一度は味わってみたい逸品です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。