2025年8月2日放送の日本テレビ「ミチガタリ」で、神奈川県江の島に出現する「トンボロ現象」について、落語家の立川志の輔さんが紹介します。
立川志の輔が語る江の島トンボロの不思議な道とは
落語家の立川志の輔さんが“ミチノカミ(道の神)”として、さまざまな「道」にまつわる物語を語る番組が「ミチガタリ」です。
今回は神奈川県藤沢市の江の島を舞台に、春から夏にかけての特定の時期にだけ現れる「砂の道=トンボロ」が取り上げられます。
わずか6分間の放送の中に、歴史と自然が織りなす不思議な現象の魅力が凝縮されています。
江の島に出現するトンボロとは?
トンボロとは、海に浮かぶ島と陸地とを繋ぐように現れる砂や小石でできた道のことで、日本語では「陸繫砂州(りくけいさす)」と呼ばれます。
この現象は、潮の流れによって運ばれてきた砂などが堆積し、潮が大きく引く干潮のタイミングでのみ姿を現すものです。
江の島の場合、片瀬海岸との間にこのトンボロが出現します。
潮位が約20cm以下になる限られた時間に、歩いて江の島まで渡ることが可能になる、自然が作り出す神秘的な道です。
出現時期と場所の条件
江の島のトンボロは、いつでも見られるわけではありません。
見頃や条件を事前に確認することが重要です。
トンボロが出現するのは、主に4月から9月の間の大潮期が中心です。
特に、新月や満月の前後は潮の満ち引きの差が最も大きくなるため、干潮の時間帯を狙うと見られる確率が高まります。
出現する場所は、神奈川県藤沢市の片瀬海岸から江の島にかけてです。
見ることができるのは年間で60日前後と限られており、時間は干潮時刻の前後約1時間です。
訪れる際は、藤沢市の公式観光サイトなどで潮位表を確認し、潮位が20cm以下になる時間帯を調べてから出かけるのが確実です。
どんな風に見える?歩くとどうなる?
実際に現れるトンボロは、自然が作り出したままの野趣あふれる道です。
その幅は数メートルほどで、細長く江の島まで続いています。
道の上には、小さな潮だまりができていたり、貝殻や小石が混じっていたりするため、裸足で歩くと少し痛く感じることもあります。
多くの観光客は、この特別な道を歩いて江の島へ渡り、記念写真を撮ったり、潮だまりにいる小さな生き物を探したりして楽しんでいます。
安全に渡れるよう、藤沢市によって仮設の階段や安全柵なども整備されていますが、潮が満ち始めると道はあっという間に海の中へ戻ってしまうため、渡る時間には十分な注意が必要です。
歴史に登場する江の島のトンボロ
このトンボロ現象は、古くから人々に知られていました。
実は、歴史的な書物や芸術作品にもその姿が記録されています。
例えば、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎が描いた有名な「冨嶽三十六景」の中の「相州江の嶌」という作品には、人々が干潮時に現れた道を歩いて江の島へ渡る様子が描かれています。
さらに時代を遡った鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』にも、海が割れて道となり、人々が島へ渡ったという記録が残っているのです。
また、1216年には神のお告げによって道が現れ、人々が渡ることができたという伝説もあり、トンボロが古くから信仰や文化と深く結びついてきたことがうかがえます。
安全に楽しむためのポイント
自然現象であるトンボロを安全に体験するためには、いくつかの準備と注意点があります。
まず、足元が滑りやすい場所やぬかるみがあるため、運動靴や滑りにくい靴を用意することが大切です。
サンダルなどでは危険な場合があります。
最も重要なのが時間の確認です。
潮が満ちてくると道は海に沈んでしまうため、必ず潮見表で干潮の時刻を調べてください。
安心して楽しむためには、干潮時刻の前後1時間以内に行動を終えるように計画を立てましょう。
放送内容に期待!“道”がもっと面白く見える番組
「ミチガタリ」は、毎回わずか6分という短い放送時間の中で、「道」というテーマをユニークな視点で切り取り、その奥深い魅力を伝えてくれるミニ番組です。
今回の放送では、江の島のトンボロを舞台に、”ミチノカミ”である立川志の輔さんがどのような「道語り」を披露するのか注目が集まります。
放送は2025年8月2日(土)の22時54分からです。
普段何気なく見ている観光地が、自然と歴史が交差する「道の舞台」として新たな顔を見せる瞬間を、ぜひご覧ください。
まとめ
「ミチガタリ」で紹介された江の島のトンボロ現象についてまとめました!
トンボロは、4月から9月の大潮の干潮時にだけ現れる自然が作り出す砂の道です。
歴史書や浮世絵にも描かれるほど古くから知られており、とても神秘的な光景です。
訪れる際は、潮見表の確認と滑りにくい靴の準備を忘れないようにしましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。