2025年7月21日放送のTBS番組『巷のウワサ大検証!それって実際どうなの会』で、ダイエットの定番食材「鶏肉」と、近年注目される「豚肉」のどちらが太りにくいのかについて、徹底的な比較検証が行われました。
この検証では、人気双子コンビ「ザ・たっち」が3日間にわたって同じ量の鶏肉と豚肉をそれぞれ食べ続け、体重や体脂肪率の変化を記録。
専門家の分析も交え、「本当に太りにくい肉」を明らかにしています。
検証概要と目的
この企画は、「ダイエット中は鶏肉」という常識と、「豚肉こそ太りにくい」という新説のどちらが正しいのかを、リアルな実験で解明することを目的としています。
番組の目的と双子による検証設定
2025年7月21日放送のスペシャル企画として、双子芸人「ザ・たっち」による厳密な比較検証が実施されました。
兄が豚肉、弟が鶏肉を3日間、同量摂取し、その体重変化をモニタリングします。
公平性を保つため、食事量や調味料、生活環境といった条件はすべて統一。
専門家の監修のもと、どちらの肉がより減量効果に優れているのかが科学的に検証されました。
比較対象:鶏肉 vs 豚肉の栄養・価格・調理法
比較対象となったのは、一般的に低脂質で知られる「鶏肉」と、糖質の代謝を助けるビタミンB₁が豊富な「豚肉」です。
番組では単に肉の種類だけでなく、使用する部位や調理法にも工夫が凝らされ、栄養バランスと食事の満足感が両立できるよう配慮されていました。
鶏肉はむね肉やささみといった低脂質な部位を中心に、専門家推奨の「ブライン液」での下味付けなどを採用。
一方、豚肉はビタミンB₁が特に多いヒレ肉などが使われ、味と栄養価の両面から比較が行われました。
専門家の見解(ビタミンB₁・脂質・タンパク質)
専門家の間でも意見は二分しました。
一方は、鶏むね肉の「低脂質・高タンパク」という構成が理論上ダイエットに最も効果的であると主張。
さらに、むね肉に含まれる抗酸化成分「イミダゾールジペプチド」の健康効果も指摘されています。
もう一方は、豚肉の持つ栄養効果を強力に支持。
特にヒレ肉に豊富なビタミンB₁が糖質の代謝を促し、脂肪燃焼を助ける点や、体内に吸収されにくい不飽和脂肪酸が多い点を挙げ、「豚肉こそ太りにくい」と主張しました。
鶏肉 vs 豚肉の栄養比較
ダイエット効果を左右する、両者の栄養成分にはどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの利点を詳しく見ていきます。
鶏肉の低脂質・高タンパクの利点
鶏肉、特に皮を取り除いたむね肉やささみは、低脂質・高タンパク食材の代表格です。
日本食品標準成分表によると、皮なしの鶏むね肉は100gあたり約105kcal、脂質1.9g、タンパク質23.3gという非常にヘルシーな構成です。
豊富なタンパク質は筋肉の維持に不可欠であり、食事誘発性熱産生(DIT)を高めて代謝を促進する効果も期待できます。
さらに、疲労回復効果で知られる「イミダゾールジペプチド」も含まれており、運動を取り入れたダイエットにも最適な食材です。
豚肉のビタミンB₁含有量と糖代謝効果
一方、豚肉の赤身(特にヒレやもも肉)は、ビタミンB₁の含有量が突出しています。
その量は100gあたり約1.0~1.2mgにもなり、牛肉や鶏肉と比較して9~11倍という驚異的な数値です。
ビタミンB₁は、食事で摂取した糖質をエネルギーに変える際に不可欠な栄養素で、不足すると糖質がエネルギーにならず脂肪として蓄積されやすくなります。
そのため、ご飯やパンなどの炭水化物をよく食べる人にとって、豚肉は非常に心強い味方となります。
鶏もも・むね・豚部位別の栄養差(日常比較含む)
同じ肉でも、部位によって栄養価は大きく異なります。
鶏肉の場合、皮なしの「むね肉」が最も低脂質(1.9g)・高タンパク(23.3g)です。
一方、同じ皮なしでも「もも肉」は脂質が5.0g、タンパク質は19.0gとなり、ジューシーな味わいですが脂質は増えます。
ダイエット中は皮を取り除くことが鉄則です。
豚肉も同様に、ヒレ肉やもも肉といった赤身部位がダイエット向きです。
ヒレ肉はビタミンB₁が豊富なうえに脂質が少ないのに対し、ロースやばら肉は脂質が10gを超えてカロリーも高くなるため、部位選びが重要になります。
体重変化と実証結果
理論上の栄養価だけでなく、実際の体重変化はどうだったのでしょうか。
番組で行われた厳密な検証結果を見ていきましょう。
3日間の体重推移(双子による検証)
番組ではまず、鶏肉の中でも「むね肉」と「もも肉」で比較検証が行われました。
双子のザ・たっちが、同じ76.0kgの体重からスタート。
兄が鶏もも肉、弟が鶏むね肉を食べ続けた結果、3日後には兄が75.4kg(-0.6kg)、弟が75.0kg(-1.0kg)となり、むね肉を食べた弟の方が0.4kg多く体重を減らすという結果になりました。
この結果は、食事量から調味料まで全てを統一した環境下で得られたものであり、鶏むね肉の減量効果がデータで示された形です。
番組公式データと解析結果
体重だけでなく、体脂肪率も計測されました。
鶏むね肉を担当した弟は、体脂肪率もわずかに低下する傾向が見られました。
専門家は、この結果について、むね肉の「高タンパク・低脂質」という特性が食事誘発性熱産生(DIT)を高め、代謝を活発にしたと分析。
また、検証を担当した弟本人からも「ムネ肉の方が満足感が継続し、間食欲が抑えられた」というコメントがあり、食欲コントロールの面でも優位性があったことが示唆されました。
鶏肉・豚肉以外の“牛肉 vs 豚肉”検証も紹介
番組では、2025年5月21日の放送で「牛肉 vs 豚肉」の検証も行われています。
この時もザ・たっちが3日間食べ比べた結果、わずかな差ではありますが、豚肉を食べた方が体重の減少幅が大きいという結果でした。
専門家は、豚肉に含まれる豊富なビタミンB₁や、体内に吸収されにくい不飽和脂肪酸が代謝を促進した可能性を指摘。
これにより、「豚肉が太りにくい」という説にも一定の説得力が与えられました。
実生活への応用ポイント
これらの検証結果を、私たちの普段の食生活にどう活かせば良いのでしょうか。
具体的なポイントを紹介します。
ダイエット時に適した部位と調理法
結論として、ダイエット目的で肉を選ぶなら、鶏肉は「皮なしむね肉」、豚肉は「ヒレ肉」や「ロースの赤身」が最適です。
鶏むね肉(100gあたり脂質約1.9g)は、圧倒的な低脂質で代謝アップを狙えます。
一方、豚ヒレ肉はビタミンB₁が豊富で糖質を効率よくエネルギーに変えてくれます。
調理法は、余分な脂質を加えない「茹でる」「蒸す」「煮込む」といった方法が理想的。
これらの調理法は、肉の栄養素を逃しにくく、ヘルシーに仕上げることができます。
栄養バランス重視の食材選び(鶏・豚以外も含め)
鶏肉や豚肉だけに偏るのではなく、様々な食材を組み合わせることが健康的なダイエットの鍵です。
例えば、鶏むね肉のタンパク質と、豚肉のビタミンB₁を両方取り入れるためにローテーションで食べるのは非常に効果的です。
さらに、ビタミンやミネラルが豊富な野菜、きのこ、海藻類を一緒に摂ることで、代謝アップと満腹感を両立できます。
専門家推奨の取り入れテクニック(例:ブライン液調理法など)
パサつきがちな鶏むね肉を美味しく食べるテクニックとして、専門家は「ブライン液(塩水)」に短時間浸ける方法を推奨しています。
これにより、肉が驚くほどジューシーに仕上がります。
また、調理前にハーブやスパイス、レモン汁などでマリネすることで、風味豊かになり、少ない調味料でも満足感を得られます。
圧力鍋や蒸し器を使えば、栄養を逃さず時短調理も可能になるため、忙しい方でも続けやすいでしょう。
まとめ:鶏肉 vs 豚肉、どちらがダイエット向き?
2025年7月21日放送の『それって実際どうなの会』の検証結果をまとめます。
ザ・たっちの双子検証では、「鶏むね肉」が鶏もも肉や他の肉と比較して、体重減少においてやや優位な結果を示しました。
これは、鶏むね肉が持つ「100gあたり脂質約1.9g、タンパク質23g」という低脂質・高タンパクな構成が、代謝向上と満腹感の持続に効果的に働いたためです。
一方で、豚ヒレ肉に含まれる豊富な「ビタミンB₁」は、糖質の代謝を強力にサポートし、エネルギー生産を助けるため、こちらもダイエットにおいて非常に重要な役割を果たします。
結論として、最も実用的で継続しやすい戦略は、「まずは鶏むね肉を主軸にしつつ、目的に応じて豚ヒレ肉など赤身の豚肉を適宜取り入れる」ことです。
脂質をしっかり抑えたい日は鶏むね肉、ご飯やパンを多めに食べた日は豚ヒレ肉、といったように使い分けることで、無理なく健康的な体重管理が可能になります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。