xx年xx月xx日放送の「時をかけるテレビ」で、過去の名作ドキュメンタリー「映像詩 里山 命めぐる水辺」が特集されました。
番組では、案内人の池上彰さんと滋賀県出身のアーティスト・西川貴教さんが、琵琶湖のほとりで自然と共に生きる人々の暮らしを再訪します。
そこには、現代人が忘れかけた大切な知恵と文化が息づいていました。
池上彰がたどる“映像詩 里山 命めぐる水辺”の世界
2004年に放送され大きな反響を呼んだNHKスペシャルが、新たな視点でよみがえります。
琵琶湖北部の里山を舞台に、水と人が織りなす美しい営みを記録した映像から、現代に伝えたいメッセージを掘り起こします。
自然と人の距離が近い琵琶湖の里山
滋賀県の北部に位置する琵琶湖のほとりには、1000年以上続く集落が存在します。
この地域の特徴は、生活の隅々にまで水路が張り巡らされていることです。
地中から湧き出る清らかな水は「湧き水(しょうず)」と呼ばれ、家のすぐそばにある「川端(かばた)」という洗い場に流れ込みます。
ここでは野菜を洗ったり食器をすすいだりと、水が暮らしに密接に結びついています。
ヨシ焼きと季節の営み
冬の終わりを告げる風物詩が、枯れたヨシを焼く「ヨシ焼き」です。
これは単なる野焼きではありません。
ヨシにつく害虫を駆除し、焼けた後の灰を肥料として土地に還元させる、自然の循環に沿った伝統作業です。
この火入れによってヨシの新芽の成長が促され、春の訪れと共に新たな命を育む準備が整います。
季節の移ろいに合わせて人が自然に働きかける姿は、里山ならではの光景です。
船と漁と水辺の工夫
この地域で暮らす漁師の田中さんは、一本の長い竹竿を巧みに操り、狭い水路を進んでいきます。
人の手によって大切に守られてきた水辺には、コイやヨシノボリなど多様な生き物が生息する豊かな生態系が育まれています。
田中さんの家には、室内まで湧き水を引き込んだ「内池(うちいけ)」と呼ばれる生簀があります。
ここで飼われているコイは、生活排水に含まれる米粒などを食べてくれるため、水を綺麗に保つ役割も果たしているのです。
水辺が育む多様な命とつながり
番組のカメラは、水辺に生きる小さな命たちの姿も詳細に捉えます。
ヨシの森は魚の稚魚が育つゆりかごとなり、夏にはオニヤンマのヤゴが羽化し、力強く大空へ飛び立ちます。
また、水鳥のカイツブリがヨシの隙間に巧みに巣を作る様子や、今では貴重な存在となった淡水魚のスナヤツメやハリヨなど、豊かな生態系の多様性を見ることができます。
鳥たちと人のやさしい関係
田中さんは、漁で獲れても食べない魚をアオサギやトビのために残しておく習慣を持っています。
このため、鳥たちは人を恐れることなく暮らしに溶け込んでおり、親鳥がヒナのために餌をもらいにやって来ます。
民家の庭先でトビが巣作りをするなど、人と野生動物が非常に近い距離で共存している様子が印象的です。
子どもと自然の触れ合い
夏になると、地域の人々が協力して川の伸びすぎた水草を刈り取ります。
その中で、子どもたちが夢中になってコイを捕まえる姿は、自然が最高の遊び場であることを教えてくれます。
この地域では伝統食である「鮒寿司」づくりも盛んに行われ、自然の恵みを余すことなくいただく暮らしの循環が今も続いています。
湧き水が支える生活と文化
琵琶湖周辺の暮らしに欠かせない湧き水は、夏は冷たく、冬は外気より温かいという特性を持っています。
この天然の温度差を利用し、夏には野菜を冷やす冷蔵庫代わりに、冬には手洗いなどで活用されてきました。
自然の恵みを巧みに生かす、先人たちの知恵が詰まっています。
梅花藻と水中の花畑
清流でしか育たない梅花藻(バイカモ)が水中で白い花を咲かせる光景は、まるで花畑のようです。
水の中の美しい映像は、自然の繊細さと力強さを見る者に伝えます。
秋には冬の準備としてヨシが刈り取られ、丁寧に束ねて干されます。
厳しい冬の間も、川端の片隅ではヨシノボリが静かに春の訪れを待っています。
自然と共に育った人の記憶
番組後半では、ゲストの西川貴教さんが自身の故郷である滋賀の風景について語ります。
映像に映る、今では失われてしまった景色に触れ、自然の中で過ごした子ども時代の体験が人格形成に与える影響の大きさを実感します。
実際に、幼少期に多くの自然体験を持つ子どもは、協調性や主体性が高まるという研究データも紹介されました。
現代につながる川端文化の伝承
紹介された地域では、今も子どもたちが魚とりをするなど、豊かな自然と共にある文化が受け継がれています。
さらに、その魅力を伝える活動も始まっており、国内外から多くの人々が訪れるようになりました。
先人たちが築き、守ってきた大切な風景を次の世代へつなぐ取り組みが続けられています。
現地の味を自宅で楽しむコーナー
番組で紹介された琵琶湖周辺の豊かな食文化を、自宅で手軽に味わえるお取り寄せ商品を紹介します。
里山の恵みを感じながら、特別なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
鮒寿司
滋賀の郷土料理を代表する「鮒寿司」は、発酵によって生まれる独特の旨味と香りが特徴のなれ寿司です。
滋賀県産のコアユを使い、伝統製法で丁寧に仕込まれた逸品で、お祝いの席でも振る舞われます。
通好みの深い味わいは、ご飯のお供にも、地酒の肴にも最適です。
- 商品名 : 鮒寿司(大)
- 特徴 : 伝統発酵の旨味
- 価格 : ¥5,280
- 店舗 : 楽天市場 – 熊人楽天市場店
浪乃音 純米吟醸 “湖の辺にして”
琵琶湖の湧き水で仕込まれた、まさに地元の風土を映したかのような日本酒です。
すっきりとした酸味と上品な甘みが口の中に広がり、和食全般と相性が良いのが魅力です。
特に鮒寿司とのペアリングは格別で、食中酒として食卓を豊かに彩ります。
美しいラベルデザインは贈答品としても喜ばれる一品です。
- 商品名 : 浪乃音 純米吟醸 湖の辺にして
- 特徴 : 湧き水仕込みの地酒
- 価格 : ¥3,850
- 店舗 : 楽天市場 – 銘酒本舗 IMANAKA SAKESHOP ほか
春霞 純米吟醸 わき水ラベル
こちらは、蔵に湧き出る水で醸した、まろやかな口当たりの日本酒です。
やさしい香りとすっきりした後味は、冷やしても常温でも楽しめます。
滋賀県内だけでなく全国的にファンが多く、数量限定で販売されることもある人気の銘柄です。
日々の晩酌にも取り入れやすい、飲み飽きしない一本です。
- 商品名 : 春霞 純米吟醸 わき水ラベル
- 特徴 : 湧き水ラベル酒
- 価格 : ¥3,520
- 店舗 : 福来屋酒店
まとめ
「時をかけるテレビ」で紹介された、琵琶湖の里山に息づく暮らしと、その恵みを味わえるお取り寄せ商品についてまとめました。
水と共に生きる人々の知恵や、自然と動物との優しい関係性は、多くのことを教えてくれます。
今回紹介された鮒寿司や地酒を味わいながら、映像に映し出された美しい里山の風景に思いを馳せてみるのも素敵な時間の過ごし方です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。