2025年7月14日放送の「ZIP!」の特集コーナーでは、自分の「好き」を自由に表現できる手作り冊子「ZINE(ジン)」の魅力が紹介されます。
今回は、ZIP!ファミリーの里内伽奈さんがリポーターを務め、ZINEとは何かという基本から、今のトレンドまでを丁寧に掘り下げます。
この記事では、放送をより楽しむために、ZINEの魅力や作り方のポイントを事前にまとめました。
ZINEってなに?手作り冊子の魅力と広がるつながり
自分の「好き」や想いを詰め込んだ小さな冊子、ZINEが今、静かな注目を集めています。
決まったルールはなく、誰でも自由に作れるのが一番の魅力です。
ここでは、ZINEが持つ基本的な魅力と、そこから生まれる新たな可能性について掘り下げていきます。
ZINEとは?自分の世界を自由にまとめた小さな冊子
ZINEとは、個人やグループが非商業的に制作・発行する、手作りの小冊子のことです。
「magazine(マガジン)」という言葉から派生したもので、テーマ、デザイン、形式に至るまで、制作者の自由に委ねられています。
自宅のプリンターやコンビニのコピー機で印刷した紙を、ホチキスや糊でとじるだけでも立派なZINEが完成します。
プロのようなクオリティは必要なく、その手作り感こそが温かみとなり、ZINEならではの魅力となるのです。
誰でも簡単に始められる手軽さと、無限の表現ができる自由度の高さが、多くの人を惹きつけています。
好きなテーマを思いのままに表現できる
ZINEで表現される内容は、作り手の数だけ存在します。
自分の好きなものや伝えたいことであれば、どんなことでもZINEのテーマになり得ます。
例えば、旅行の思い出を綴った紀行録、日々の料理をまとめたレシピ集、心に残った本の感想、お気に入りの写真を並べた写真集、自作の詩やエッセイなど、そのジャンルは実にさまざまです。
最近では、特定のアイドルやキャラクターへの愛を語る「推し活ZINE」、飼い猫の写真だけを集めた「猫だけZINE」、趣味のパン作りの記録をまとめたZINEなど、より個性的でニッチなテーマも増えており、作る人にも読む人にも新しい楽しみを提供しています。
小さな冊子が広げる大きなつながり
ZINEの魅力は、作品の内容だけに留まりません。
完成したZINEを誰かに手渡すことで、新たなコミュニケーションが生まれるのも大きなポイントです。
完成した冊子を手に取ってもらう喜びや、読んだ人からの感想は、作り手にとって大きな励みになります。
文学フリマのようなイベントや個人のフリーマーケットで配布・販売したり、SNSを通じて作品を発表し、希望者とやりとりしたりすることで、これまで接点のなかった人々とつながるきっかけが生まれます。
ZINEは、インターネット上のコミュニケーションとは一味違う、人と人との物理的な距離感を大切にできる温かいメディアなのです。
どんな人がZINEを作っているの?
ZINEは、特別なスキルを持ったクリエイターやアーティストだけのものではありません。
子どもからお年寄りまで、実にさまざまな立場の人々が、それぞれの目的や想いをZINEという形にしています。
ここでは、ZINEの作り手の多様な姿を紹介します。
学生・主婦・会社員・クリエイターまで多彩
ZINEの作り手は、年齢、職業、立場を問いません。
「自分の想いを誰かに伝えたい」というシンプルな気持ちがあれば、誰でもZINEの制作者になれます。
例えば、小学生が夏休みの自由研究として自分の描いたイラストや日記を1冊のZINEにまとめるケースがあります。
また、出張の多い会社員が訪れた各地のグルメや風景を写真と文章で記録したZINEを作ったり、主婦が毎日の料理レシピや育児の記録を暮らしのZINEとしてまとめたりすることもあります。
もちろん、美術大学の学生やプロのアーティストが、自身の作品集や詩集としてZINEを発行し、ポートフォリオとして活用する例も多く見られます。
マイノリティや多様な声の発信の場にも
ZINEは、個人的な表現の場であると同時に、商業メディアでは取り上げられにくいマイノリティの声を届けるための重要なツールとしての役割も担っています。
自主制作メディアであるZINEは、社会の大きな流れの中ではかき消されがちな、個人的で多様な視点を自由に発信できる場です。
例えば、LGBTQ+の当事者や、日本に住む外国ルーツの人々が、自身の経験や日々の想いをZINEに綴ることで、読者の心に直接語りかけ、社会の多様性への理解を深めるきっかけを作っています。
実際に海外では、黒人コミュニティによるZINEのイベントも開催されており、ZINEが社会とつながり、声を上げるための強力な手段として機能していることがわかります。
はじめてでも大丈夫!ZINEの作り方
ZINE作りに、専門的な知識や高価な機材は必要ありません。
文章を書くのが苦手でも、絵に自信がなくても大丈夫です。
ルールがないからこそ、誰でも自分らしい1冊を作ることができます。
ここでは、初めての方でも簡単に挑戦できるZINEの作り方を4つのステップで解説します。
ステップ1:テーマを決める
ZINE作りの第一歩は、「何を伝えたいか」というテーマを決めることです。
自分が心から「書きたい!」「作りたい!」と思えることを見つけるのが、制作を最後まで楽しむための鍵となります。
テーマは壮大なものである必要は全くありません。
「この前行ったカフェのスイーツが美味しかった」「最近読んだ本が感動的だった」「毎日のごはんを写真とひとことで記録したい」など、自分の心が動いた瞬間や、誰かに教えたいと思った身近な出来事が、最高のテーマになります。
ステップ2:原稿を作る
テーマが決まったら、次はZINEのページとなる原稿を作っていきます。
表現方法は完全に自由で、自分のスタイルに合わせて作成できます。
ノートに手書きで文章を書き、イラストを添えるのも温かみがあって素敵です。
パソコンの文書作成ソフトでテキストを打ち込み、好きなフォントを選ぶのも良いでしょう。
旅先で撮ったお気に入りの写真をレイアウトしたり、雑誌の切り抜きをコラージュしたりと、様々な素材を組み合わせて自分だけの世界観を表現してください。
ステップ3:印刷して製本する
原稿が完成したら、いよいよ冊子の形に仕上げていきます。
家庭用のインクジェットプリンターや、コンビニエンスストアに設置されているマルチコピー機を使えば、手軽に印刷できます。
印刷した紙をページ順に重ねて二つ折りにし、中心をホチキスで2ヶ所ほど留める「中綴じ」が、最もシンプルで一般的な製本方法です。
あえて製本せず、一枚の紙を折って作るZINEもあります。
凝った製本をしなくても、手作り感そのものが読者に魅力を与えます。
ステップ4:配布してみよう
世界に一つだけのZINEが完成したら、ぜひ勇気を出して誰かに見せてみましょう。
作ったZINEを配布することで、新たな交流が生まれる可能性があります。
まずは身近な友人や家族にプレゼントするのも良い方法です。
また、創作物の展示即売会のようなイベントに参加して、より多くの人に作品を届けるのも面白いでしょう。
最近では、SNSで完成したZINEを紹介し、希望者を募って郵送でやりとりする方法も一般的です。
読んでくれた人との交流が、次の創作への素晴らしいヒントになることもあります。
冊子の手帳カバーはこちらから。
まとめ
2025年7月14日(月)の「ZIP!」で特集される、手作り冊子「ZINE」について、その概要や魅力、初心者でも簡単な作り方のステップをご紹介しました。
ZINEは、自分の「好き」という気持ちを原動力に、誰でも自由に表現を楽しみ、人とつながることができる素晴らしいメディアです。
この記事を読んで少しでも興味が湧いた方は、ぜひ身近なテーマで自分だけの1冊作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
番組の放送では、さらに多くの実例とともにZINEの奥深い世界が紹介されることでしょう。